ガリンコ号Ⅱ 引退
- 乗り物
ガリンコ号Ⅱは、北海道紋別市で流氷観光を目的に運航されてきた砕氷観光船です。ガリンコ号の歴史は初代ガリンコ号の後を継ぎ、1997年1月に初めて航行を開始したことに始まります。初代ガリンコ号の後継船として誕生したこの船は、もともとアラスカ油田開発のための実験船を改造し、観光用途に転用したものです。船首に装備された2本の大型ドリル「アルキメディアンスクリュー」により、流氷を砕きながら進むユニークな姿が多くの観光客の心をつかんできました。
28年間にわたりオホーツク海の冬景色を楽しむ人々を迎え入れ、地域の象徴的な存在として愛されてきましたが、老朽化が進んだため2025年4月をもって引退することが決まっています。
今後は後継船「ガリンコ号Ⅲ IMERU」がその役割を引き継ぐ予定です。紋別港から出発するこのクルーズでは、迫力ある流氷とオホーツク海の自然美を間近で体験できます。ぜひ現地を訪れ、ガリンコ号シリーズが紡いできた歴史と雄大な風景をご自身の目で確かめてみてはいかがでしょうか。
(2025年4月執筆)
PHOTO:PIXTA