高麗郷古民家
- 文化・教育施設
高麗郷古民家は、埼玉県日高市に位置する、国の登録有形文化財(旧新井家住宅)です。この地は、西暦716年に高句麗からの渡来人が集まり、高麗郡が設置された歴史を持つ場所です。
この古民家は、高麗郡において代々名主や村長を務め、地域の行政を担った新井家の邸宅でした。建物は江戸時代末期から明治時代にかけて建てられ、格式の高い造りが特徴です。明治39年(1906年)に建築された客殿には、高貴な客を迎えるための式台や、華やかな向唐破風の屋根が設けられており、当時の地域の指導者としての権威を今に伝えています。
建物全体の美しい景観を創出やその歴史的価値が高く評価され、2014年に国の登録有形文化財に登録されました。現在は日高市が管理し、文化交流や地域活動の拠点として活用されています。この歴史的景観の保全と公共施設としての運営管理に携わる皆様に多大な敬意が表されます。
古代から近代、そして現代へと続く歴史を肌で感じられる貴重な場所です。歴史のロマンに触れ、悠久の時に思いを馳せるために、ぜひ一度この地を訪問されてはいかがでしょうか。
(2025年9月執筆)
PHOTO:写真AC