東横線 渋谷駅プラットホーム 解体/取壊
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東急東横線渋谷駅が2013年3月15日をもって長年の営業を終了し、そのあと解体されました。
当駅の開業は1928年。たった一つのプラットフォームからのスタートでした。その後、1964年5月16日に4つのホームとかまぼこ型の屋根が連なる駅舎が完成。多数の利用者が乗降が可能になりました。最後までその姿はほぼ維持されました。
駅舎の隙間のスペースから停車中の電車を望むことができ、その美しいデザインは長年に渡り、多くの人々に愛されました。先発電車が一目でわかるように配慮された案内板も特徴的。「どのホームの電車が一番先に出発するのかな?」という思いで、この案内板を見上げた経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
渋谷と横浜方面を繋ぐ、都心の重要基幹路線の始発駅・終着駅として、一日の利用者が40万人を超えるマンモス駅です。重要な役割を見事に果たし、約半世紀に渡り、渋谷駅の東口のシンボルであり続けました。特徴的な地上2階の高架駅として49年間、開業時から起算すると85年間の見事な歴史の幕が下ろされ、当駅は地下駅となります。
「長年に渡り本当にありがとう。私の人生とそっくり時がかぶっています。心より感謝しております。」初老の女性の言葉です。
(2020年4月執筆)
外の景色を望める美しい形状です。懐かしい記憶をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
毎日繰り返された日常の景色でした。でももう見ることはできません。
長きに渡り本当にありがとうございました。
PHOTO:t2kaori様
東急電鉄の車両部長を務めた著者の渾身の遺作です。東急電鉄ファンにとって必読の書といえそうです。