渋谷駅桜丘口地区(桜丘町) 解体/再開発
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2019年1月より渋谷駅桜丘口地区の解体工事が開始されます。
渋谷駅近くの好立地に位置する桜丘町。1964年の東京オリンピック開催に伴って、国道246号線が開通してからも庶民の街としての雰囲気を保ち続けてくれた同地域。もともと戦前には庶民的な商店が立ち並ぶ地域でありましたが、国道246号線が渋谷の中心地と桜丘地域を分断したことで、昭和色の濃い雰囲気がそのまま残されることになった地域です。
立ち飲み居酒屋「富士屋本店」、小料理店の「しぶや 三漁洞」など昔から愛されているお店から、ギターショップ、テニスショップ等若者に強く支持される店も数多く、幅広い年齢層にささえられた魅力的な地域でした。急な坂道が不思議に入り組む道の形状もこの地域の独特な雰囲気を構成する大切な要素だったのかもしれません。
多くの人々に大切な思い出をくれた桜丘町ですが、この地を一体的に整備する「渋谷駅桜丘口地区第一種市街地再開発事業」により、その姿を消すことになりました。
「この街は私の人生のすべてでしたよ。それは寂しいです。」初老の男性の言葉に共感される方も多いのではないでしょうか。まだ少し時間があります。あなたの思い出を確かめるために一度現地に足を運んでみてはいかがでしょうか?
(2020年6月執筆)
有名な立ち飲み店の富士屋本店は地域の灯でした。
当たり前の景色に残された時間はあとわずかです。
多くの人に沢山の思い出を与えてくれた桜丘町。長きに渡り本当にありがとうございます。
PHOTO:t2kaori様
東急電鉄の車両部長を務めた著者の渾身の遺作です。東急電鉄ファンにとって必読の書といえそうです。
渋谷を愛されるクリエイター「t2kaori」様より暖かいメッセージを預かっております。次のページへどうぞ。
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