大和郡山市庁舎 取壊/建替
- 建物・施設
- その他
2020年1月末をもって、大和郡山市庁舎(奈良県大和郡山市北郡山町248-4)がその歴史の幕を下ろすことになりました。
大和郡山市庁舎は、旧館と新館の二つで構成され、完成時期はそれぞれ1961年、1977年です。その設計は著名建築家の山田守氏。京都タワーや日本武道館の設計者としても知られています。山田氏設計の公的庁舎で現存するものは、この大和郡山市庁舎のみとのことです。その意味でも非常に貴重な建物でありました。
「小さいころから当たり前に存在した建物です。幼少期にここで遊んだ記憶は今でも鮮明です。当時は分からなかったのですが、大人になって建築に興味をもち、この建物の歴史を知ることになりました。調べれば調べるほど愛着がわいてきたものです。でも耐震性の問題も理解できます。もう寿命なのですね。いままで本当にお疲れ様でした。そして沢山の思い出をありがとうとお伝えしたいです。」地域に住む建築家の男性の言葉です。
59年間に渡りこの地域を見守り続けてきた同館。地域住民の思いがたくさん詰まった大和郡山市庁舎の歴史は今後も語り継がれるでしょう。同館にゆかりのある方は、この場所にもう一度足を運んでみてはいかがでしょうか。きっと新しい庁舎にも旧庁舎の息吹が感じられるはずです。
(2020年9月執筆)
懐かしい景色ともお別れです。
長きに渡り本当にお疲れ様でした。
PHOTO:PIXTA
建築家の山田守氏。京都タワーや日本武道館の設計者としても知られています。
この機に山田守氏の作品に触れてみてはいかがでしょうか?