シナガワ グース【旧ホテルパシフィック東京】 閉館/取壊
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品川のランドマークの役割をもつ「シナガワ グース」(東京都港区高輪3丁目13−3)がその役割を終えました。閉館は2021年3月31日。そしてこの建物は順次解体されてゆきます。
品川駅高輪口にそびえたつ同ビル。地下3階地上29階建ての建物で1971年の開業当初は「ホテルパシフィック東京」です。京浜急行電鉄が次世代の将来像を描き、社運をかけてオープンした高級ホテルでした。その設計は新宿駅西口広場・小田急百貨店を手掛けた坂倉準三氏が創設した坂倉建築研究所です。クの字に折れ曲がった個性的な外観と外壁に使用された360万枚の有田焼のタイルのデザインが目を引きました。
開業以来、半世紀を超える期間に渡り品川地域を代表する建物として活躍してきました。「ホテルパシフィック東京の時代にここで結婚式を挙げたのです。それは私たちにとって特別な場所ですよ。古い施設ですしもう引退の時期なのですね。いままでありがとうとお伝えしたいです。」初老のご夫婦の言葉です。
ゆかりのある方は一度現地に足を運び、懐かしい思い出と共にもう一つ思い出を追加されてはいかがでしょうか?
(2021年7月執筆)
当施設にゆかりのある方の心の中に、美しい思い出が永遠に記憶されますように。
PHOTO:PIXTA
VIDEO : Final Access ファイナルアクセス
戦後日本の建築デザインに大きな影響を与えた建築家、坂倉準三氏。
永久保存版としてお手元に確保されてはいかがでしょうか?