Final 2029年秋頃か 記事【函館本線】 然別駅 鉄道駅として廃駅のイメージ画像 History 127年

【函館本線】 然別駅 鉄道駅として廃駅

  • 乗り物
  • 建物・施設

JR北海道函館本線の然別駅(北海道余市郡仁木町然別)が鉄道駅としての歴史の幕を下ろします。北海道新幹線の札幌延伸(2030年度予定)に伴い、JR北海道から経営分離される函館線は並行在来線としてその処遇が協議されてきました。そして7つの関係自治体がバス転換を受け入れたとの正式発表がありました。この決定により函館本線の部分廃線(長万部駅~余市駅)が確定しました。この区間に存在する然別駅は鉄道駅としての歴史の幕を下ろすことになります。まだ未確定ではありますが、廃駅は2029年秋頃が目途になりそうです。

然別駅は、1902年に北海道鉄道の一般駅として開業。ここが当駅の鉄道駅としての起源となります。開業後は地域の交通の要所として、国有鉄道への移管・函館本線への所属・国鉄所属・貨物/荷物取扱い廃止・駅の無人化・JR北海道への所属などの歴史を繋ぎます。開業以来長きに渡り地域の大切な駅として活躍してきました。

駅名は所在地から由来しますが、アイヌ語の「シカリペッ」という言葉が「然別」の名称の由来となっている説もあります。相対式ホーム2面2線を有する地上駅であり、かつて稼働していた鉱山のお膝元の駅です。現在は余市駅が管理する無人駅です。

「然別駅にはかつて立派な木造駅舎があったのです。駅員さんもいらしたし、駅前ロータリーをも擁する比較的大きな駅だったのですよ。というのもこの駅の西方に鉱山(大江鉱山)が稼働していたのです。1984年に閉山しましたがマンガンを中心に銅・亜鉛・鉛等を産出し、当地に繁栄をもたらした史実を有します。その玄関となる駅であったのです。然別駅で降車してかつての鉱山の街の歴史に想いを馳せる。とても静かな駅ですが私にとってこの駅は日本の産業史を振り返る大切な場所でありました。まだ廃駅まで時間がありそうなので可能な限り足を運びたいと思います。」神奈川県在住の歴史ファンの言葉です。ご興味のある方は一度現地に足を運ばれてはいかがでしょうか。山間に佇む静かな駅があなたを迎えてくれるはずです。

(2022年2月執筆)

 

然別駅

かつては大きな木造駅舎でありましたが、現在は小さなログハウス調の待合室が佇みます。

 

然別駅

長きに渡り営まれてきた光景に終わりが近づいています。

 

然別駅

多くの人々の大切な思い出を詰め込んで、いよいよその歴史の最終コーナーを回りました。

PHOTO:PIXTA

同じ都道府県の記事

同じカテゴリーの記事

ファイナルアクセス会社サイトはこちら

残り日数で探す

記事ランキング※24時間以内

カテゴリーから探す

注目コンテンツ これが最後です

都道府県から探す