読谷村掩体壕
- 建物・施設
読谷村掩体壕は、太平洋戦争中の1943年に日本軍によって建設された戦争遺跡です。北飛行場(読谷山飛行場)の一部として、戦闘機を格納する目的で造られました。幅約20m、奥行約10m、高さ約5mの規模を有しますが、その建設方法は特徴的。空のドラム缶を積み上げ、その上に土を盛り、紙を敷いてコンクリートを流し込むという手法を採った簡素な作りでした。当初は約10基あったとされますが、年々減少し、現在は1基のみが残存しています。
当掩体壕は2009年1月22日に沖縄戦に関する史跡として村指定史跡に指定されました。旧日本軍の飛行場が存在したという史実を伝える重要な証拠であり、沖縄戦後の読谷村の歴史を見つめ続けた貴重な遺構として認識されています。現在も平和学習や歴史教育に活用されていますが、コンクリート構造物の風化が課題となっています。
ご興味のあるかたは是非機会をつくり当地に足を運んでみてはいかがでしょうか。きっと平和の大切さを実感できるはずです。
(2024年6月執筆)
戦争当時の緊張感を今に伝える貴重な史跡です。
PHOTO:写真AC