【JR東日本】津軽線 部分廃線
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JR津軽線の一部区間(蟹田-三厩間)の廃線が実質的に正式決定しました。
JR津軽線は、青森県の青森駅から三厩駅を結ぶ55.8kmの路線です。1951年に青森-蟹田間が開業し、1958年に蟹田-三厩間が延伸されました。
開通前、三厩地区は「陸の孤島」と呼ばれるほど交通が不便でした。鉄道の開通により、住民の生活は大きく改善され、青森への移動時間が大幅に短縮されました。1970年代には青函トンネル工事の資材輸送に重要な役割を果たし、1988年から2016年までは本州と北海道を結ぶ特急列車が運行されました。
しかし、北海道新幹線開業後は利用客が減少。2022年8月の豪雨被害により蟹田-三厩間が運休してしまいます。復旧費用は6億円以上と試算され、廃止を含めた議論が行われていました。そして2024年5月に今別町の町長が、蟹田駅 – 三厩駅間の復旧断念を表明。沿線自治体や県、JR東日本などの関係機関はバスやタクシーへの転換に合意したため、同区間は廃線となる見通しです。
青函トンネルの本州側の取付け路線として整備され、本州と北海道を結ぶ大動脈の一部として活躍してきた津軽線。その部分廃線は時代の大きな区切りとなりそうです。ご興味をお持ちの方はぜひ一度当地に足を運んでみてはいかがでしょうか。本州の最北端の地に歴史ロマン溢れる場所が存在します。
(2024年9月執筆)
PHOTO:PIXTA