近鉄12200系 [愛称:新スナックカー] 引退
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近鉄12200系電車が近い将来引退予定です。当車両のデビューは1969年。先代の12000系と同様、軽食などを提供するスナックコーナーが設置されていました。その経緯から「新スナックカー」の愛称でおなじみの人気車両です。残念ながら後にスナックコーナーは廃止されてしまいましたが愛称はそのまま定着しました。
図らずも1970年代前後は近畿圏の鉄道網が拡大した時期。多くの「新スナックカー」が製造され地域住民の足となりました。オレンジ色と紺色の塗装が映える新スナックカーが颯爽と走る姿は地域住民にとって見慣れた光景でありました。「この車両のレトロ感が本当によいのです。先頭車両の種別行先表示機、側面の行先表示もクラシック。最近はほとんどの交通案内がデジタルですが、この車両は昔ながらの方向幕や看板です。それがとてもカッコいい。」鉄道ファンの言葉です。
新型の80000系「ひのとり」。新スナックカーと入れ替わるように登場してくる最新車両です。快適性や安全性などは格段に向上することでしょう。こちらも楽しみです。でも近畿圏の高度成長を支えてくれた新スナックカーの歴史を決して忘れないようにしたいものです。
(2020年9月執筆)
追伸・・コロナ禍により延期されていた「新スナックカー」のラストランツアーは2021年11月20日に実施されると発表されました。(2021年9月)
個性的でカッコいい「新スナックカー」。
当たり前であった光景に終わりが近づいております。
長きに渡りお疲れ様でした。
PHOTO:PIXTA
近い将来、懐かしい映像となることでしょう。永久保存版としてお手元に確保されてはいかがでしょうか?