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芹沢公園地下壕

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座間市の芹沢公園の地下に眠る遺構は、太古の地質と近代の戦争の記憶を今に伝える、極めて稀有な歴史の証人です。まず注目すべきは、壕の壁面に露出した白い地層です。これは約6万6千年前、箱根火山の大噴火により堆積した「箱根東京軽石層」であり、火砕流の痕跡を立体的に観察できる貴重な資料として知られています。

時代は下り、太平洋戦争末期の昭和19年(1944)、この地は本土防衛の要となりました。近隣に展開した高座海軍工廠では、B29迎撃用の局地戦闘機「雷電」が製造されており、空襲から生産ラインを守るためにこの地下壕が構築されました。総延長約1.5キロメートルにも及ぶあみだくじ状の坑道は、台湾から動員された少年工たちが、関東ローム層の赤土をつるはしで掘り進めたものです。戦後の昭和33年(1958)頃には、一時的にマッシュルーム栽培に利用されたという意外な史実も残っています。

現在は崩落の危険があるため立ち入りは制限されていますが、照明で照らされた壕内には「雷電」の模型が設置され、フェンス越しに見学することができます。また、最新技術を用いたVR映像の公開など、戦争遺跡を風化させないための取り組みも進められています。こうした貴重な文化財を守り、平和学習の場として維持管理されている関係者の皆様のご尽力に対し、深く敬意が表されます。静寂の中に歴史の息吹を感じられる当地へ、歴史ファンの皆様もぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

(2026年1月改筆)

 

「高座海軍工廠」。当地がその場所です。

永久保存版としてお手元に確保されてはいかがでしょうか?

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