神龍橋
- 建物・施設
もともと紅葉橋という名前で呼ばれていた神龍橋(広島県神石郡神石高原町,広島県庄原市東城町)は、帝釈峡のダム湖である神龍湖に1930年に架けられた橋です。神龍橋は橋長83.9m、幅員4.6mの鋼製、下路式の道路橋であり、戦前に架けられた単純トラスの道路橋として最長スパンを誇った大型橋梁として知られています。
架設からおよそ50年後に県道の改築に伴って解体される予定だったものの、1985年に帝釈峡探勝遊歩道の橋として移設されました。この時に幅員を狭めて歩道橋とし、橋の名前も現在の「神龍橋」として改められています。移設工事にあたっては構造上分解や再組立てが容易ではなかったことから、ユニフロートによる湖面上の移設という珍しい方法が採用されています。
土木遺産として登録されている神龍橋ですが、現在も現役の橋として活躍しています。歴史ある神龍橋に興味のある方は、ぜひ一度この場所に足を運んでみてはいかがでしょうか。
(2023年6月執筆)
その佇まいは美しく、周囲の自然と見事に調和しております。
PHOTO:PIXTA