猿猴橋町停留場 廃止
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広島市南区の猿猴橋町停留場は、広島電鉄本線の路面電車停留場です。1912年11月23日に広島電鉄本線の開業と同時に誕生しました。太平洋戦争中の1942年に一度廃止されましたが、地域住民の要望により1949年に復活しています。
この電停は広島駅に近い場所にありながら、道路が狭く、ホームも非常に狭いため、安全面での課題がありました。また、片側1車線の車道にホームがあり、柵も設置できない状況で、その危険性も指摘される電停の一つとして知られていました。
2014年9月、広島市が「広島駅南口広場の再整備等に係る基本方針」を策定し、路面電車のルート変更が決定しました。この方針に基づき、2025年頃に猿猴橋町電停は廃止される予定です。新しいルートは駅前大橋を経由し、広島駅ビル2階に乗り入れる画期的なものになります。この変更により、交通のボトルネックが解消され、より安全で効率的な路面電車の運行が期待されています。
猿猴橋町電停付近には、被爆を経験した手押し式の井戸ポンプが複数残されており、広島の歴史を語る場所です。猿猴橋町電停の廃止は一つの時代の終わりを告げますが、同時に広島の公共交通の新しい章の始まりでもあります。閉鎖前に、ぜひ一度訪れて、この歴史ある電停の姿を目に焼き付けてみてはいかがでしょうか。
(2025年1月執筆)
大切な思い出をお持ちの方も多いではないでしょうか。
PHOTO:写真AC
「ドライブ・マイ・カー」(2021年)は、村上春樹の短編小説を原作とする濱口竜介監督の映画。妻を亡くした舞台俳優・演出家の家福悠介が、広島での演劇プロジェクトに参加し、専属ドライバーのみさきと交流する中で、喪失と再生の物語が描かれます。
静かで繊細な映像美と長回しの会話が特徴的で、広島市の風景や路面電車も印象的に映し出されています。第94回アカデミー賞で国際長編映画賞を受賞し、世界的に高い評価を受けました。