上椎葉ダム
- 建物・施設
上椎葉ダムは、宮崎県東臼杵郡椎葉村に位置するダムで、完成は1955年、管理は九州電力です。日本初の大規模アーチ式コンクリートダムとして知られ、高さ110m・長さ341m・総貯水容量920万立方mのスペックを誇ります。上椎葉ダム建設により得られたノウハウは、後の日本の土木技術に多大な影響を与え、特に黒部ダムの建設に活用されたことでも知られます。
耳川水系の耳川に設置建設されたダムによって出現した人工湖「日向椎葉湖」はダム湖百選に認定されるなどその美しさで知られます。しかし難工事によって数多くの犠牲者が出た負の歴史をも背負っている上椎葉ダム。近くには「女神像公園」が整備され、尊い人命が失われた痛恨と追悼の意を込め慰霊碑が建立されています。
ご興味のある方は一度現地に足を運んでみてはいかがでしょうか。この地にも歴史ロマン溢れ、人知の結晶たる土木技術の詰まったダムが存在します。
(2023年11月執筆)
PHOTO:写真AC
小説家「吉川英治」氏。「日向椎葉湖」の名は氏により命名されました。
当地は吉川英治氏のゆかりの地の一つでもあります。