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細島灯台

  • 建物・施設

日向灘を望む日向岬の突端に白亜の姿を見せる細島灯台は、古くより参勤交代の寄港地として栄えた細島港の安全を、一世紀以上にわたり守り続けています。明治43年(1910)、宮崎県によって最初の洋式灯台が建設されましたが、点灯からわずか12日後に火災で焼失し、同年末に再建されるという苦難の歴史で幕を開けました。

その後、気象観測体制の強化に伴い国へ移管され、昭和16年(1941)に現在の鉄筋コンクリート造へと改築されました。戦時下の資材不足の中、地元の青年団らが勤労奉仕で建設を支えたことは、地域との深い絆を物語る逸話です。昭和20年(1945)には空襲被害を受けたほか、枕崎台風の際には最大瞬間風速75.5メートルという日本有数の猛烈な風を記録するなど、激動の昭和史をその身に刻んできました。

半円アーチの出入り口やバルコニーの装飾など、昭和初期の優美な建築意匠を今に伝える点が高く評価され、平成31年(2019)には国の登録有形文化財に登録されています。平成3年(1991)の改修では周辺も公園として整備され、広く親しまれる存在となりました。過酷な自然環境の中で、あまねく光を灯し続ける運営管理主の方々の献身的なご努力に深く敬意が表されます。歴史の荒波を越えてきたこの美しい塔へ、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

(2026年1月執筆)

PHOTO:写真AC

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