吉川町立泉谷小学校 閉校
- 文化・教育施設
新潟県上越市吉川区泉谷49-1。現在、湯煙と人々の笑顔が溢れる「長峰温泉 ゆったりの郷」が建つこの地には、かつて地域の子供たちが通う学び舎が存在しました。「吉川町立泉谷小学校」です。泉谷小学校は、明治期の学制発布以降、山間と平野を結ぶ泉谷地区の教育の要として開校しました。豪雪地帯という厳しい自然環境の中、同校は単なる教育機関にとどまらず、運動会や地域の寄合を通じて住民の絆を深めるコミュニティの中心としての役割を果たしてきました。親子数代にわたりこの校舎で学び、巣立った記憶を持つ家庭も少なくありません。
しかし、昭和後期からの少子化の波は、学校運営に大きな変革を迫りました。教育環境の適正化を目指し、吉川町(当時)は小学校の統合を決断。泉谷小学校は、1989年(平成元年)3月をもってその長い歴史に幕を下ろしました。閉校時には、保護者や地域住民、教職員が集い、校旗の返還や記念碑の除幕など、学び舎との別れを惜しむファイナルイベントが執り行われました。
同年4月、泉谷小は旧吉川小・竹直小・勝穂小・東田中小と共に統合され、新設の「吉川小学校」として再出発を果たしました。校名は消えましたが、その精神は統合校へ、そして現在の「上越市立吉川小学校」へと脈々と受け継がれています。
現在、跡地は日帰り温泉施設「ゆったりの郷」として再生されました。かつて子供たちの歓声が響いた場所は、今も形を変えて地域住民や来訪者の心身を癒やす「憩いの場」であり続けています。長きにわたり地域の教育を支え、現在は福祉と観光の拠点としてこの地を守り続ける運営者の皆様に深く敬意を表するとともに、かつての泉谷小学校に集ったすべての卒業生、教職員、地域の方々の記憶が、いつまでも温かく保たれることを願ってやみません。
(2025年12月執筆)

沢山の思い出がつまった校舎です。

長年に渡り、地域の子供達をお守り頂きありがとうございます。
PHOTO: 廃校5000 様







