カトリック布池教会
- 文化・教育施設
名古屋市東区に威厳ある姿で佇むカトリック布池教会(正式名称:名古屋カテドラル 聖ペトロ・聖パウロ大聖堂)は、中部地方におけるカトリック信仰の象徴的な存在です。
その淵源は古く、明治20年(1887年)に宣教師テュルパンと伝道士の井上秀斉が、主税町(ちからまち)の武家屋敷を用いて設立した教会に遡ります。その後、信徒数の増加などに伴い、昭和32年(1957年)に現在の布池の地が取得されました。そして昭和37年(1962年)3月、現在の大聖堂が献堂されます。直後の4月には名古屋知牧区が司教区へと昇格し、同教会は愛知・岐阜・富山・石川・福井の5県を管轄する司教座聖堂(カテドラル)としての役割を担うことになりました。
建物は「霞が関ビル」などを手掛けた建築家・山下寿郎氏の設計によるものです。鉄骨鉄筋コンクリート造でありながら中世ヨーロッパを思わせるゴシック様式を採用し、天に伸びる高さ約50メートルの双塔や、ドイツ・イタリア製の美しいステンドグラスが訪れる人々を魅了します。その歴史的・建築的価値は高く評価されており、平成4年(1992年)に名古屋市都市景観重要建築物に指定されたほか、平成27年(2015年)には国の登録有形文化財にも登録されました。
創建以来、2万組を超える結婚式が執り行われるなど、信徒のみならず広く市民に親しまれるランドマークとして歴史を刻んでいます。半世紀以上にわたり、地域の精神的支柱として聖堂を守り続ける運営管理者の方々に、深く敬意が表されます。歴史と建築美が融合するこの静謐な空間へ、歴史ファンの皆様もぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
(2026年1月執筆)
PHOTO:写真AC







