旧川上貞奴邸
- 文化・教育施設
大正9年(1920)、日本の女優第一号である川上貞奴と、電力王・福沢桃介が共に暮らす邸宅として、名古屋市東区東二葉町に建設されました。日本初の住宅会社「あめりか屋」による設計で、和洋折衷の斬新な外観や優雅な螺旋階段、自家用発電による電気仕掛けの噴水などを備え、その豪華さから「二葉御殿」と呼ばれました。当時は政財界人のサロンとして機能し、貞奴自身も実業家として多忙な日々を送った場所です。
大正15年(1926)に二人が去った後は所有者が変遷し、昭和32年(1957)からは大同製鋼(現・大同特殊鋼)の厚生施設として利用されました。平成12年(2000)に名古屋市へ寄付されると、解体保存を経て平成17年(2005)に、現在の橦木町へ移築復元。「文化のみち二葉館」として新たな歴史を刻み始めました。
本館は国の登録有形文化財および景観重要建造物に指定されており、名古屋城から徳川園に至る「文化のみち」の拠点施設として重要な位置づけにあります。創建当時の建材を多く再利用した館内では、桃介の義弟・杉浦非水デザインのステンドグラスや、郷土ゆかりの文学資料が見学者を魅了し続けています。
貴重な建築遺産を保存し、地域の魅力を発信し続ける運営管理主の方々に深く敬意が表されます。大正ロマンの真髄に触れられるこの場所へ、歴史ファンの皆様もぜひ足を運んでみてください。
(2026年1月執筆)
政財界人のサロンとしても機能した邸宅を構え、実業家としても活躍した貞奴の視点から、近代日本の演劇界と経済界の交錯を描く歴史ドラマです。
古い因習と戦いながら、自らの力で運命を切り拓いた貞奴の「生き方」と、豪華絢爛な大正ロマンの世界。 その情熱的な人生の軌跡を、ぜひ映像を通して追体験してみてはいかがでしょうか?







