江ノ電1000形「1001-1051号」車両 引退
- 乗り物
待望の登場と栄えある受賞
1979年(昭和54年)10月29日、待望の新型車両「1001-1051号」が、当時の新造車が通っていた江ノ島〜腰越間の併用軌道を経て搬入されました。 同年11月5日の修祓式を経て、12月3日にクリーム色と緑帯の「旧標準塗装」で営業運転を開始しました。窓から潮風が吹き込む車内にはモダンな空間が広がり、これらの高い完成度と地域に寄り添った姿勢が評価され、1980年(昭和55年)には鉄道友の会より「第23回ブルーリボン賞」を授与される快挙を成し遂げました。
時代の要請に応え続けた更新と終着
1985年(昭和60年)の冷房化改造を皮切りに、本車両は数々の改良を重ねてきました。2003年(平成15年)には大規模なバリアフリー化を含むリニューアルが行われ、その後もLED照明の採用や液晶ディスプレイの設置など、現代の鉄道に遜色ない設備へと進化しました。しかし、新型車両700形の導入決定に伴い、約47年にわたり湘南を走り続けた1001-1051号は、2026年(令和8年)7月14日をもって営業運転を終了しました。
湘南の情景に刻まれた記憶と敬意
半世紀近くにわたり、潮風を受けながら江ノ電の近代化を牽引し続けた1001-1051号の功績は極めて大きなものです。観光客だけでなく、毎日乗車してきた地域の人々にとっても、その懐かしいモーター音と美しい佇まいは湘南の日常そのものでした。長年にわたり安全運行を支え、本車両を大切に維持してこられた関係者の皆様へ深く敬意を表しますとともに、引退後もその輝かしい足跡が多くの人々の心の中でいつまでも鮮やかに生き続けることが切に願われます。
(2026年7月執筆)

当地の景色に馴染む美しい車両でした。
PHOTO:写真AC







