JR西日本神戸駅 貴賓室 閉鎖
- 商業施設
1889年、天皇陛下が行幸する際に使用する貴賓室(兵庫県神戸市中央区相生町3-1-1)が設立されました。当時大阪、神戸間の架け橋としての重役を担ってきた神戸駅。新幹線の新神戸駅の開業に伴い、貴賓室の役割が薄れ、時代を経て2017年9月から飲食店の店舗内に通常営業として使用されることになりました。過去に昭和天皇が2回、今上天皇が1回立ち寄られました。訪問当時を語る方は数少なくなってしまいましたが、王座がなくなった現在も落ち着いた内装と天井が高く開放感がある同店は、中高年の女性を中心に人気があります。今も残るシャンデリアや大理石の暖炉、木組みの床板から、当時神戸の中心として天皇陛下をもてなす心遣いが伺えます。貴賓室としての存在は失われましたが、今後は誰もが気軽に立ち寄れる場所として、130年に渡る由緒ある歴史を感じてもらいたいという希望を持たれているようです。(2018年4月執筆)