江津市役所庁舎 引退
- 建物・施設
江津市役所庁舎ビル(島根県江津市江津町1016-4)がその役割を終えたのは2021年4月28日のこと。当市庁舎ビルは元早稲田大教授の吉阪隆正氏の研究室の設計でその完成は1962年。開放的なピロティを備え、逆V字形の柱が特徴的です。建設費の20%が江津市民からの寄付で賄われた建物。単なる行政庁舎の役割を越えて江津市民はこの建物に深い愛着をもっているとのことです。モダン建築を象徴するデザインと設計は高い評価を得ており「日本におけるモダン・ムーブメントの建築197選」に選定されるほどです。
長きにわたり親しまれた建物ですが半世紀の時の経過の影響は大きく老朽化や耐震性の問題が生じていました。そしてついに長きにわたる歴史の幕を下ろしました。
多くの市民の強い思い入れが詰まっている旧江津市役所庁舎ビル。今後の方向性に関しては議論が交わされているようです。ご興味のある方は一度現地に足を運んでみてはいかがでしょうか?
(2021年8月執筆)