御坂サイフォン
- 建物・施設
御坂サイフォンは、兵庫県三木市志染町御坂にある水路橋であり、噴水管橋(逆サイフォン橋)です。通称「眼鏡橋」と呼ばれています。
淡河川疎水の一部をなし、山から谷を渡って川を越え、向かいの山へと水を運ぶ石造アーチ橋で、その設計・施工は、イギリス陸軍少将のヘンリー・S・パーマー氏。当時の日本における水利事業の第一人者です。竣工は1891年。サイフォン橋の建設は日本初の試みであり、その技術は当時としては最先端のものでした。
完成から130年以上経った現在も、淡河川疎水の重要な水路として、東播磨台地を潤し続けています。また、その優れた技術は高く評価されており土木学会選奨土木遺産に選定されています。その美しい姿は多くの人々を魅了し、観光スポットとしても親しまれています。
日本の近代水利事業の歴史を語る上で欠かせない、貴重な遺産とも呼ばれる御坂サイフォン。ご興味のある方は一度現地に足を運んでみてはいかがでしょうか。歴史ロマン溢れる橋がきっとあなたを暖かく迎えてくれるはずです。
(2024年2月執筆)
PHOTO:写真AC