志津木鉱山
- 文化・教育施設
志津木鉱山は、山口県萩市にある鉱山跡です。中高温熱水鉱床で、白亜紀の花崗岩に見られる特異な鉱床でした。1917年から1941年までは玉江鉱山として、1942年から1943年までは志津木鉱山として鉱区設定されていました。その後は1960年頃の休山に至ります。
志津木鉱山は、珍しい銅の二次鉱物「アタカマ石」が産出されることで知られます。アタカマ石は銅の塩化水酸化物で、深みのある美しいグリーン色をまとう鉱石です。海岸沿いの露頭や坑道跡に美しいアタカマ石が広く見られ、良質な結晶体が採れたことから鉱物学的に注目を集めました。地質学的に珍しい希少鉱物が産出された貴重な鉱山跡と言えそうです。
山口県萩市にも歴史ロマン溢れる産業遺跡が存在します。是非一度現地に足を運んでみてはいかがでしょうか。
(2024年6月執筆)
美しいアタカマ石は一見の価値がありそうです。
PHOTO:写真AC