旧石崎無線中継所【津軽の塔】 解体
- 建物・施設
旧石崎無線中継所(津軽の塔)は、1978年に当時の電電公社によって建設されました。この塔は、北海道と本州を結ぶ通信拠点として重要な役割を果たしていました。
塔の高さは89m、幅は21mで、巨大なコンクリート構造を有します。建設当時、日本国内の長距離通信の主役はマイクロ波であり、石崎無線中継所もテレビジョン中継回線や電話回線の中継に使用されるなど、長きに渡り当地の重要な通信基地として活躍しました。その後、2001年に同区間の通信手段の光ファイバー化により運用が停止され、無線中継所としての役割を終えました。塔は長い間使用されずに放置されていましたが、2024年には解体工事が進められています。
周辺環境との調和への意識、洋上通信上の技術的な観点からの高い高度など種々の要因を考慮した巨大な外観の「津軽の塔」は長きに渡り当地を代表する景色のひとつでした。
ご興味のある方は是非一度現地を訪問されてみてはいかがでしょうか?ここも日本通信史に刻まれる大切な場所と言えそうです。
(2024年7月執筆)
PHOTO:PIXTA