JR久留里線 一部廃線か
- 乗り物
JR久留里線は、1912年に千葉県営鉄道として木更津駅から久留里駅間で開業しました。当初は軌間762mmの軽便鉄道でしたが、1923年に国有化され、久留里線となりました。
1930年に軌間が1067mmに改軌され、1936年には久留里駅から上総亀山駅まで延伸され、全線が開通しました。戦時中の1944年には久留里駅から上総亀山駅間が一時休止されましたが、戦後に再開されています。
しかし、モータリゼーションの進展により利用者が大幅に減少し、特に久留里駅から上総亀山駅間では、JR東日本発足時から大幅に利用者が減少しました。この状況を受け、JR東日本は2024年11月、久留里駅から上総亀山駅間の鉄道としての運行を廃止し、バスなどへの転換を表明しました。
今後、地元自治体との協議を経て、約90年の歴史を持つこの区間の鉄道としての役割が終わる可能性が高い状況です。新たな交通体系への移行により、より利便性の高い地域公共交通の実現が期待されますが、存続を願う声も各地からあがっているようです。当線の一部廃線が検討される中、この歴史ある路線を体験する最後の機会になるかもしれません。ぜひ、のどかな房総の風景を楽しみながら、久留里線の旅に出かけてみてはいかがでしょうか。
(2024年11月執筆)
当たり前であった景色に終わりが近づいているのかもしれません。
PHOTO:写真AC