【根室本線】金山駅 廃駅
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JR北海道根室本線の金山駅(北海道空知郡南富良野町字金山)が鉄道駅としての歴史の幕を下ろします。2016年の台風被害の影響で根室本線の一部区間(富良野駅 – 音別駅間)が不通となっており、以前から廃線がささやかれていましたが、残念ながら鉄路としての部分廃線の正式決定がなされました。交通路線としてバス転換が実施され、それに伴い当駅は鉄道駅としては廃駅となります。
金山駅は1900年、北海道官設鉄道十勝線の一般駅として開業しました。ここが当駅の鉄道駅としての起源となります。その後、官設鉄道への移管・金山森林鉄道開設と廃止・駅の無人化・国鉄分割民営化などの歴史を繋ぎます。以来長きに渡り地域の大切な駅として活躍してきました。
相対式ホーム2面2線を擁する地上駅で、跨線橋はなく構内踏切を渡る形でホームを往来します。ホームにあるレンガ造りの危険物倉庫が明治の雰囲気を醸し出し、レトロファンを強く引き付ける駅でもあります。周囲は鬱蒼とした木々と山に囲まれ、冬期は雪深い土地である金山駅。静かに120年を超える鉄道駅としての閉幕を待ちます。想いをお持ちの方は一度現地に足を運ばれてはいかがでしょうか。美しい歴史を誇る鉄道駅との最後のお別れとなるはずです。
(2022年2月執筆)
このレンガ作りの倉庫こそが金山駅ならではの特徴です。
今となっては見ることのできないかつての光景です。
多くの人々の大切な思い出を詰め込んで、その美しい歴史の幕を下ろします。
PHOTO:PIXTA