日高本線 [鵡川駅~様似駅間] 廃線
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JR北海道の日高本線 [鵡川駅~様似駅間]が長年の歴史の幕を下ろします。
苫小牧軽便鉄道・日高拓殖鉄道を買収して国有化されたのは1927年のこと。そこから現在に至るだけでも1世紀にも及ぶ歴史ある鉄路です。苫小牧駅から海沿いを走る全長約150km。太平洋に沿う形で日高地方の各地域を結びます。
海のすぐそばに敷設されていることからその歴史は災害との闘いでもありました。豪雨による不通、土砂崩れ、地面の陥没など多々の災害に直面しながらも1世紀に渡りその歴史を繋いできました。
「この路線はとても災害に弱い路線です。私の人生でも何回も不通区間が生じました。でもその分、信じられないほど美しい景色を楽しめる路線でもあるのです。牧場に佇む可愛らしい駅。河川にかかる鉄橋を渡るキハ。太平洋の荒波をかわすようなカーブを走る気動車。本当に美しく見どころが満載だったのです。思い出も沢山あります。覚悟はしておりましたが廃線のニュースにはすっかり沈み込んでしまいました。でもいままでありがとう。最後にこう伝えたいです。」日高地方在住の初老の男性の言葉です。
(2021年3月執筆)
美しい牧場ののんびりした景色をたのしめる鉄路でもありました。
厳寒の冬に耐えるたくましい鉄道でもありました。
長きに渡り地域の大切な鉄路でした。心より感謝申し上げます。
PHOTO:PIXTA
永久保存版の書籍となることでしょう。
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