ローズヒルあまがせ 閉園
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日田市天瀬町の五馬台地に位置する「天瀬農業公園(ローズヒルあまがせ)」。実はこの場所、公園として整備される以前は「中尾原遺跡」などが広がる地であり、1990年代に行われた発掘調査では、「弥生・古墳時代の集落跡」などが確認された、太古より人々の営みが刻まれた土地です。
2001年のガラスハウス建設などを経て、本施設は都市と農村の交流拠点として本格的に歩み始めました。約300品種2,000株以上のバラが咲き誇るローズガーデンは、春と秋のシーズンに多くの来訪者を魅了しました。また、ドイツ語で「小さな庭」を意味する貸し農園「クラインガルテン」では、利用者が土に親しみ野菜を育てるなど、地域内外の人々をつなぐ憩いの場としての役割を果たしてきました。しかし、施設の維持管理費の高騰や、感染症流行後の来園者数が以前の水準に戻らなかったことなどを背景に、2026年3月31日をもって閉園することとなりました。最後の秋シーズンとなる2025年10月下旬からはバラが見頃を迎え、11月2日には6年ぶりに復活した「第25回 遊花祭」が近隣の運動公園で開催され、当園へのシャトルバスも運行されるなど、フィナーレが彩られました。
四半世紀にわたり、この美しい景観を守り、育ててこられた運営関係者の皆様に深く敬意を表します。かつてここでバラの香りに包まれて過ごした色鮮やかな時間は、ファンの皆様の心の中で、いつまでも咲き続けることでしょう。
PHOTO:PIXTA







