遠州鉄道 30形モハ25号 引退
- 乗り物
静岡県の遠州鉄道で主力を誇ったモハ30形電車がついに引退しました。同車は1958年に登場し、遠鉄ならではの赤いカラーリングをしています。それまでの旧型車両と順次置き換わり、1980年代までの主力車両として多くの市民に愛されました。
「湘南顔」と呼ばれた2枚の窓を備えた顔を持ち、「つり掛け式」と呼ばれる駆動方式で床下から重低音を響かせ、新浜松~西鹿島間を走りました。その中でモハ25号とクハ85号は1978年に製造され、同形式で最後まで残っていましたが、2015年に通常運転から外れ、以降は貸し切り列車として活躍しました。しかし老朽化のため2018年4月30日でついに完全引退となりました。堂々たる40年の歴史の閉幕です。
昭和後期の遠州鉄道で沿線住民たちの足として長らく活躍したその姿は、今はそれぞれの記憶に大切にしまわれていることでしょう。
(2018年6月執筆)
存在感のある鮮やかな赤色の車両ですが、日本の田舎の景色に見事に溶け込みます。
シンプルでとても美しい車両です。
長い間本当にお疲れ様でした。
PHOTO:PIXTA