国立劇場 取壊
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日本の伝統芸能の拠点として長きに渡り活躍してきた東京・半蔵門の「国立劇場」(東京都千代田区隼町4-1)が取壊されます。公式発表によると2023年10月末をもって同館は閉場。翌月から建物自体の取壊しが開始されるとのことです。
当館の開館は1966年。「古典芸能の正しい保存と新しい芸能の創造発展」を目的に、設置が正式決定。設計競技による設計案の募集には300点を超える応募が集結し、その中から「岩本博行氏他13名」による作品が選定されました。地上3階地下1階の鉄骨鉄筋コンクリート構造で、校倉造の外観が特徴的な勇壮かつ重厚感あふれる建物です。
「歌舞伎をはじめとして日本の古典芸能が大好きな私にとって一番お気に入りの施設でした。かつて松平家の大名屋敷があった土地であることも歴史ロマンを感じさせるし、重厚感のある建物やレトロ感あるロビーの雰囲気は国立劇場ならではのものだと思います。皇居周辺の美しい景観がまた一つ消えてしまうかと思うと胸が締め付けられます。残り1年と少し。可能な限り現地に足を運び最後の思い出を沢山つくろうと思います。」神奈川県在住女性の言葉です。
日本高度成長期から現在に至るまで日本伝統芸能の主役であった建物です。いよいよその歴史の最終コーナーを回りました。ぜひ一度現地に足を運び、その雄姿を記憶されてはいかがでしょうか。
(2022年6月執筆)
見慣れた光景に終わりが近づいています。
大切な思い出が蘇るという方も多いのではないでしょうか。
PHOTO: i-flower 様
VIDEO : Final Access ファイナルアクセス