オランダ堰堤
- 建物・施設
オランダ堰堤(滋賀県大津市上田上桐生町)は、草津川の上流にあたる大津市上田上桐生にある砂防ダムです。明治時代に来日したオランダ人技術者のヨハニス・デ・レーケの指導のもとで、日本人技師である田辺義三郎によって設計されたと言われており、流れ出す土砂をせき止めて川床を安定させるという目的で作られました。
オランダ堰堤の竣工年には諸説ありますが、一説によると1886年に着工し、1889年に完成したとされています。高さは5.8メートル・幅32メートルの大きさで、花崗岩の切石を積み重ねて流水量を調節するという構造になっています。
このオランダ堰堤は、1989年に「日本の産業遺産300選」に選ばれているとともに、田上砂防工事の記念碑的存在として、1988年に大津市の史跡にも指定されています。興味のある方は、この場所に足を運んでみてはいかがでしょうか。
(2023年4月執筆)
滋賀の地にも在りし日の営みを今に伝える史跡が残っています。
PHOTO:PIXTA