十勝川千代田堰堤
- 建物・施設
十勝川千代田堰堤は、北海道中川郡池田町にある十勝川の堰堤です。その完成は1935年で、高さ6.48m・長さ169.6mの固定堰です。
当時、十勝平野は開拓が進んでいましたが、当地への水の供給が課題となっていました。そこで、十勝川の豊富な水を十勝平野に導くため農業用水供給目的で千代田堰堤が建設されました。当時の土木技術が結集されており、コンクリート造りの堰堤は当時の北海道初。その規模も当時の北海道随一を誇るものでした。農業用水路用途のみならず、サケマスの養魚用水の取水施設としても利用されました。
実際に千代田堰堤はその後の十勝平野の農業・水産養殖業の発展に大きく貢献しました。また、堰堤から流れ落ちる流水の壮観さは十勝開拓のシンボルとして今なお多くの人々の心の拠り所となっています。
その歴史的な意義は高く評価されており、千代田堰堤は、2004年に土木学会選奨土木遺産に認定されました。ご興味のある方は一度現地に足を運んでみてはいかがでしょうか。歴史ロマン溢れる堰堤がきっとあなたを暖かく迎えてくれるはずです。
(2024年1月執筆)
PHOTO:PIXTA