名鉄百貨店本店 閉店
- 商業施設
名鉄百貨店本店の歴史は1936年に遡ります。名古屋鉄道がJR名古屋駅を建設した際、余剰地の有効活用案として百貨店建設計画が持ち上がりました。阪急の小林一三氏の指導を受け、百貨店申請を行いましたが、第二次世界大戦の影響で開業は延期。その後1952年に名鉄ビルディング株式会社として設立され、1954年に株式会社名鉄百貨店に商号変更し、同年12月に名古屋本店を開店しました。名鉄名古屋駅に直結する便利さから、沿線住民に広く利用されてきました。現在に至るまで当地を代表する百貨店として地域住民に愛されてきた商業施設です。
しかし、近年は周辺店舗との競争激化やインターネット通販の台頭などの経営環境に置かれ、業績は良くない状況が続いていたようです。その他種々の諸要因が検討され、名古屋鉄道は2026年春に名鉄百貨店本店を閉店する方針を決定しました。閉店後は、名古屋駅周辺の再開発計画の一環として、26年度中に解体を始め、27年度に新たな高層ビルの建設を開始する予定とのことです。
名鉄百貨店本店は、70余年にわたり名古屋の商業の中心として親しまれてきました。閉店までの期間、懐かしい思い出とともに、最後の買い物を楽しむために足を運んでみてはいかがでしょうか。
(2024年12月執筆)
PHOTO:PIXTA