記事駒橋発電所落合水路橋のイメージ画像

駒橋発電所落合水路橋

  • 建物・施設

山梨県都留市の桂川流域に位置する駒橋発電所落合水路橋は、明治期の日本の近代化を象徴する極めて重要な土木遺構です。本施設は1907年、東京電力の前身である東京電灯により、日本初となる本格的な長距離高圧送電を実現した駒橋発電所の基幹施設として完成しました。建設の背景には、日露戦争を経て海外への燃料依存を減らすという国家的な電力政策の転換があったと伝えられています。

全長56メートルの橋は優美な7連アーチが特徴で、朝日川を越える地点に大規模な煉瓦造りの威容を誇っています。当時はコンクリートが希少で高価だったため、不足分を補うべく付近の畑土を焼いて製造した煉瓦を代用したという、当時の技術者の苦労を物語るエピソードも残されているようです。地域では橋脚を意味する「ピーヤ」の愛称で親しまれ、1997年には国の登録有形文化財、2025年には土木学会選奨土木遺産に認定されるなど、その歴史的価値は公にも高く評価されています。

竣工から1世紀以上を経た現在も現役で稼働し続けており、地域の発展を支える姿には人智の積み重ねが感じられます。この貴重な遺産を未来へ繋ぐため、日々の設備保全に尽力されている運営管理主の方々には深く敬意が表されます。歴史ファンの方はぜひ現地を訪れ、豊かな自然と調和するレトロな煉瓦の美しさを直接体感してみてください。

(2026年1月執筆)

PHOTO:写真AC

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