世田谷区役所庁舎 解体/取壊
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2020年度から世田谷区庁舎(東京都世田谷区世田谷4丁目21−27)の取壊建替工事が開始されます。機能分散する本庁舎機能を維持しつつ解体作業は実施される予定で、すべての工事が完了するまでは、約6年もの期間を要するとのことです。
当庁舎の設計は前川國男氏。戦後日本の建築界を代表するモダニズムの建築家です。敷地中央の中庭を公会堂・区民会館・複数区庁舎が取り囲む構造がユニークです。区民会館と区庁舎をつなぐ1階はふきぬけのピロティ。そしてそこを抜けると広場が現れます。
「世田谷区民になってから長い期間が経過します。世田谷線の松陰神社前からこの庁舎までは美しいケヤキが植樹されております。散歩を楽しみながら区役所に赴くという感じです。そしてピロティを抜けたその先の広場にゆくと子供達が楽しそうに遊んでいる。とても美しい庁舎だったとおもいます。ただ老朽化も進んでいると聞いております。寂しいですが、この広場で子供達と遊んだ思い出は忘れないと思います。今までありがとうございます。」世田谷区民の40歳代女性の言葉です。
長年に渡り当館が果たしてきた役割は約6年後に完成する本庁舎に引き継がれます。
(2021年1月執筆)
当たり前であった光景に終わりが近づいております。
長きに渡りお疲れ様でした。
PHOTO:PIXTA
VIDEO : FinalAccess ファイナルアクセス