黒部湖遊覧船 廃止
- 乗り物
黒部湖の遊覧船事業の歴史は1969年に就航した「ゆうらん丸」の就航まで遡ります。ゆうらん丸は黒部湖で初の遊覧船として31年間にわたり運航され、多くの観光客に親しまれました。その後、船体の老朽化が進んだため、2000年に新造船「ガルベ」が就役しました。ガルベの名前は、アイヌ語で「黒部」の語源といわれる言葉に由来し、黒部湖での安全運航を願って命名されました。
標高1,448mの黒部湖を30分かけて一周する日本最高所の遊覧船として知られます。エメラルドグリーンの湖面から黒部峡谷の雄大な景色が楽しめ、夏でも涼しく人気の高いクルーズでした。しかし近年は観光ニーズの変化や乗船客減少、船体の老朽化などの課題も生じていました。そして当局から、2024年11月10日の廃止が正式に発表。黒部湖の遊覧船事業は54年の歴史に幕を下ろすことになりました。
当地の景色の大切な一部であった遊覧船。いよいよその歴史の最終コーナーに入りました。是非一度現地に足を運んでみてはいかがでしょうか。
(2024年5月執筆)
ここならではの貴重な体験ができる遊覧船と言えそうです。
PHOTO:PIXTA