E.R.E宇品御幸ビル 解体/取壊
- 建物・施設
広島県広島市南区の被爆建物「E.R.E宇品御幸ビル」(広島市南区宇品御幸3-17-7)が解体されることが発表されました。75年の歴史の閉幕です。戦時中の1943年に竣工されたこの建物は、1945年8月6日の広島への原子爆弾投下により被爆しましたが、爆心地より4km近く離れていたことから窓ガラスの破損のみで往時の姿を現代まで留めていました。広島市民の足である広電沿線にあり、どこかモダンな佇まいのこのビルは2008年からはイタリアンレストランとしても親しまれてきました。店内の内装には天井からの滑車など変電所の面影を残したものがいくつかあり、足繁く通った方は今でもその光景が目に浮かぶのではないでしょうか。残念なことに2018年1月末付で取り壊しが確定していますが、被爆建物という希少性から建物の保存を促す声もあるとのことです。(2018年6月執筆)